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メディアに登場したホットな同窓生をご紹介(敬称略)
末安 哲 (旧職員S49〜57、H5〜7在職

演劇部463名の青春白書 朝日高演劇部史 2012年12月12日 出版


 

皆様のおかげで

 31年前に思い立って資料集めを開始、2年前から本格的執筆にかかりました。この間、次のように多くの方々のご協力を得ることができたおかげで、出版ができたのです。
 
  元朝日高校演劇部員 80名    元朝日高校演劇部顧問  7名
  朝日高校現・元職員 12名   他高校演劇部関係者 8名
  その他の方々 11名   合計 118名

この他、朝日高校のご理解、朝日高校同窓会のご支援・ご協力を忘れることは出来ません。
 特に同窓会のご好意で会報に載せていただきました。このおかげで、大多数の元部員と同窓生の皆さんに出版を知らせることができたのです。感謝!感謝!です。

部員たちの想いと姿を中心に発掘し、記録しました。

 演劇部の前身「岡山一高演劇研究会」が1948(昭和23)年に誕生してから65年、数々の優れた舞台を発表する一方、2度の休部など廃部の危機にも襲われています。この間の主な出来事と舞台創り、そして演劇部員(男子216名、女子247名)の想いと姿を発掘し記録にとどめました。

俳優座と並べて絶賛された
『女学者の群』(1956年11月、岡山市公会堂)
5年連続中国大会の頂点・中国2位
『楽屋』(1978年2月、広島青少年センターホール)
三代目部室(1957年頃〜1969年秋頃)の内部 1975年に誕生した六代目「うどん小屋」部室
校内で初の文化祭公演
『女学者の群』(1951年10月、国富校舎講堂)
待望の大講堂でこけら落し文化祭
『肖像』(1954年11)


こぼれ話し 英知を集めて ― 表紙をみんなで作ろうプロジェクト ―


 2012年5月、呼び掛けに賛同した7名の元部員と顧問が撮影資金と「これぞ朝日高校演劇部の思い出」を持ち寄り、発案者の演出のもとプロの写真家が撮影し、友人デザイナーが仕上げてくれました。数十冊もの書込みだらけの脚本、部室の表札、舞台衣装の手縫いネグリジェ、古いアルバム、旧式の照明器具、そしてリカちゃんストラップ……。

撮影中のカメラマン
廃案になった表紙用写真 配置を模索する発案者とメンバー


こぼれ話し 古本市で手に入れた中に

 2011年6月、20数冊のボロボロの脚本を発見。カタログ価格2万円を5千円に値切り持ち帰って丁寧に調べると幾つかの新発見があり、演劇部史に彩りを添えることができました。
ラジオドラマ・コンクール参加を証明した脚本
(1953年)
有森顧問と部員たちの丁寧な芝居創りがうかがえる
『新釈源氏物語』の着衣準備一覧表(1955年)


元朝日高演劇部員から寄せられた読後感・抄(抜粋)

[OB・昭和27年卒]  ページを紐解き息を飲みました。製本・表紙デザインも見事です。写真もよくこれだけ集められたものです。熱意と執念にシャッポを脱ぎます。早速読み始めましたが、若き日の友人たちの顔を見るにつけ、あまりの懐かしさにこみ上げるものがありました。
 
[OB・昭和28年卒]  当時の演劇部には凄い連中が居たんだナァ?!……と空恐ろしい思いに包まれております。久しぶりに人間らしい時間を取り戻すことができました。
 
[OG・昭和44年卒]  待望の至極の宝物、お届けいただきました。ずっしりと手ごたえのあるこの重さの中に、私も入れていただけたことを誇りに思い、感謝申し上げます。予想をはるかに上回る演劇史でした。
 
[OG・昭和51年卒]  すてきです! 朝、箱をあけてまず「お〜!」。やっぱりこの表紙は決まってるな、と感動でした(注:筆者は表紙プロジェクトの一人)。ちょうど開いたページは私たちのページで、またまた「お〜!」。出勤前だったので、とりあえず職場に持って出かけ、改めてページをめくり、また、また、また「お〜!」。いや、「わ〜! すごい!」。本格的な休みになってからゆっくり読もうと思っていたのに、引き込まれてしまいました。先生のすごさ、思い知りました。
 
[OG・平成14年卒]  今年出産し母となり、育児に追われる毎日です。そんな合い間、まさに青春の1ページを見ていると、懐かしさと自分の根っこを感じるように思い、心が安らぎました。


その他の読者から寄せられた読後感・抄(抜粋)

[朝日高旧職員・70歳代]  写真をはじめとしてプログラム等もろもろの資料の収集力には驚嘆の外ありません。しかも昭和23年以降平成23年までの60余年間、一年も欠けることなく部活動の内容が精細克明に記述されているこのような部史は、小生これ迄見たことがありません。
 
[朝日高旧職員・60歳代]  朝日高校の演劇部史、岡山の演劇の歴史のみならず、演劇という切り口から明らかにされた朝日高校の貴重な歴史の記録であります。この記録は朝日高校の輝かしい沿革を彩る史料として活用され、末永く保存し語り継がれることと思います。
 
[元高演協会長・80歳代] 後々まで高校の文化活動を方向付ける基本図書として重きをなすことと確信します。
 
[中国高演協役員・40歳代]  どの年度どのページからも、その時々の部員の方々の息遣いが感じられ、思わず引き込まれてしまいました。座右に据え、自分自身の演劇部顧問としての生き方の指針にさせていただきます。
 
[全国高演協顧問・福島県在住・70歳代]  朝日への愛情、岡山の高校演劇への情熱を今さらながら確認し、何か熱いものがこみ上げます。本当にすばらしいお仕事、きっと全国に比類なき業績かと思います。
 
[朝日高OG・昭和50年代卒]  この空気―最近都立高校の取材をしているのですが、東京では既に失われてしまったものです。公立高校としてなくしてはならない何かがここにあると思うのです。先生がなぜおつくりになったか改めてわかる気がしました。
 
[朝日高OG・昭和50年代卒]  自分の高校時代を想うと、ちょっと悔しいかもしれません。

[ 岡山市内高校教頭・60歳代]  本格的な「戦後史」の一面を見事に描いた労作と見受けました。もう先生は、立派な演劇史家・歴史家です。恐れ入りました。
 
[新聞記者・40歳代]  あれだけ詳細な史実を重ねた先生の熱意には脱帽の限りです。そして、何より、先生の行動を通じて、OB、OGをはじめとした色々な人の心が連綿とつながっていく状況が、何よりも大きな財産として輝いているように感じました。個人的にもうらやましく感じた次第です。

各地の図書館にも寄贈しました

 より多くの方々に高校演劇の魅力を知っていただくために、ご希望のあった次の図書館にもお贈りしました。
県外 国立国会図書館(東京本館・関西館)、早稲田大学坪内博士記念演劇博物館、桐朋学園芸術短期大学図書館、四国学院大学図書館
県内 岡山県立図書館、岡山大学附属図書館、岡山市立中央図書館、笠岡市立図書館、金光図書館、倉敷市立中央図書館、総社市立図書館、高梁市立中央図書館、新見市立新見図書館、津山市立図書館、玉野市立図書館、勝央図書館、天神山文化プラザ    (注:金光図書館以外は高校演劇岡山県大会の開催地)
   この他、岡山県高等学校演劇協議会加盟の高校、49校の学校図書館にもお贈りしました。


演劇部史の出版を祝う会

 2013年2月2日、演劇部史の出版に多大の貢献をした元部員40名(昭和25年卒〜59年卒)と元顧問2名が、岡山市内の会場に参集。スクリーンに映し出さる往時の写真を前に、全員が15、16歳の青春に戻り「今だから話せる秘話」や「神妙なお詫びの言葉」をまじえて熱く語り続け、会場は終始笑顔で溢れていたのです。
昭和20年代の秘話が飛び出した(27年卒、29年卒) 草創期を熱く語る創部者(25年卒)
歳は離れていても全員が元朝日高演劇部員 昭和50年代卒と現顧問、そして元顧問
昭和41年の文化祭を語る(41年卒〜44年卒年) 最年少のOB・OG参加者(59年卒)
 
出版祝賀会で教え子に囲まれてご満悦な筆者(中央)


岡山朝日高校同窓会公式Webサイト