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メディアに登場したホットな同窓生をご紹介(敬称略)

三船 文彰 (昭和49年卒) RSKラジオ「ラヴ・アンダンテ」出演

三船文彰氏近影

三船 文彰 (みふね ぶんしょう)


 台湾台南生まれ。本校を卒業後、国立台湾大学歯学部に進む。岡山大学口腔外科にて助手をつとめた後、開業医となり今日に至る。

 幼少のころ、父からヴァイオリンの手ほどきを受ける。「国連デー」記念コンサートでのカザルスのチェロ演奏に感銘を受け14歳でチェロに転向。16歳の時、岩崎洸氏に連れられ、斉藤秀雄氏に入門し氏の最後の弟子となる。その後藤原真理氏にもレッスンを受ける。山陽音楽コンクール、台湾全国音楽コンクール室内楽部門第一位受賞。

 大学在学中より多数の演奏会を開催、台湾大学オーケストラと数回、台湾一周巡回演奏会などで協奏曲を協演。

 現在は診療のかたわら、独奏、室内楽など幅広く演奏活動を行い「チェロの楽しみ」リサイタルシリーズや岡山シンフォニーホールで倉敷管弦楽団とチェロ協奏曲を独奏するなど樂歴を重ねる一方、特に学校、病院、施設などでチェロ音楽による交流に力を注いでいる。

 数年前から一流の演奏家を招いて、一期一会のコンサートも多数プロデュースし、音楽と人間の純粋な関係を追求しつづけている。

番 組 か ら - 6月27日放送 -
番組では三船さんからルース・スレンチェンスカさんのプロフィールが紹介され、彼女と出会ったいきさつについて語られた。
奥富亮子アナ(S61年卒)の自然な司会により、三船さんの口からはルース・スレンチェンスカさんのエピソードが次々と紹介される。
番組の合間には聴衆が涙した彼女のシンフォニーでの演奏が流された。


● ルース・スレンチェンスカさんのプロフィール

 幼い時からピアニストの父親によるレッスンを受ける。5歳からヨーロッパで演奏旅行を行い、9歳の時急病ラフマニノフの代役を務め絶賛を浴びる。ラフマニノフが唯一教えた生徒となると共に、シュナーベル、ホフマン、バックハウスなどの巨匠にも学ぶ。

 神童と呼ばれた彼女も10代では父親に反発し一時演奏から離れる。大学で心理学を学んだ後、フィードラーに見出される。その後多くの名指揮者と共演し3000回を超えるコンサートをこなすが40代の絶頂期に商業的な演奏会を中止する。

 以後教師として多くの優秀なピアニストを育てながら、今なお現役のピアニストとしてたくさんのファンを魅了し続けている。


● 彼女との出会い

 去年一月、三船さんが友人の音楽家たちと台北に行きホームコンサートを行っていた時、偶然居合わせた女性が飛び入りでショパンのエチュードを演奏した。彼女のその円熟したテクニックと魂の共鳴する音楽に三船さんはすっかり魅了されてしまうことになる。彼女こそ78歳になるルース・スレンチェンスカさんその人であり、たたまたま台北の大学で1年間教えていたのであった。

 日本に帰ってからも数ヶ月の間その時の演奏が耳の中に鳴り響いていた三船さんは、いてもたっても居られず再度台北に出向き、直談判のすえ桜満開の4月、彼女を岡山へ招いたのであった。

 これがきっかけで11月には再度彼女を岡山に招き、シンフォニーホールでコン サートを行うことになる。彼女の演奏によるショパン「24の前奏曲第4番」を聴き終えた聴衆はみな涙した。
 岡山に来るに先立ち、彼女は、ショパンの葬儀が行われたパリの大聖堂まで出向いて構想を練ってきたのである。この曲はショパン自身の希望により彼の葬儀の際にその大聖堂でパイプオルガンにより演奏された曲であった。

 「私は一番いい時の自分としか比較しない。今日の演奏がよければ、明日はもっとよくなる」(本人の言葉から)
 彼女は78歳 になった今も一日8時間の練習を続けている。

 

 
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