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岡 将男 (昭和48年卒) 百鬼園倶楽部会長 | |||||||||
表題のような疑問を持つ人は、僕の周りにはまだまだいて、もうかれこれ17年もこうした運動をやっている僕としては、なかなか戦いは終わらないな、という気分である。 母校のホームページに何か書けということなので、母校の先輩「内田百閨vのことは後回しにして、路面電車のことについて書く。 今は丁度新幹線の中でこの原稿を書いている。僕は岡山の「路面電車と都市の未来を考える会(RACDA)」の会長をやっているが、こうした路面電車を発展させたLRTを普及させようという団体は、全国に60団体くらいあって、その「路面電車ネットワーク」の運営委員長に最近就任したので、東京の事務局長と、日本最大の路面電車都市・広島と、公営交通で頑張っている熊本を二日間で訪問した帰りなのである。 多くの日本人は、「路面電車は時代遅れ」と未だに考えているが、実は世界で1978年以来実に70都市でLRTとして復活もしくは新設されており、今年も10都市程度加わる予定である。 しかし先進国で唯一日本では路線の新設がなく、その中で岡山が一番路線新設に近いと注目されてはや7年にもなる。
どうして日本ではできないのか、どうして岡山でできないのかは、もはや政治学の研究対象になっていて、先日も東大の先生が僕のところにやってきましたよ。 LRT=路面電車+都市近郊鉄道+TDM施策 TDM=いいとこどり交通政策(自動車、電車、バス、徒歩など最良の選択が可能) つまり公共交通を自動車ほどではないにしろ、安くて便利なシステムしたものがLRTなのだ。一昨年岡山に登場した「MOMO」はLRVといって、LRT用の超低床車輌なのだ。MOMOは吉備線乗り入れ前提に作られていて、たとえば総社まで電化すれば、岡山駅までは時速70kmで走る。今よりもっと駅を増やしても加速がいいからむしろ早くなるし、岡山駅付近で路面電車に乗り入れて、街中では時速40kmで走る。総社発の天満屋行きや東山行きができる。 この話、本当だよ。だって僕がゼミの先輩のJRの会長に仕掛けて、昨年JRが発表したでしょ。そうでなきゃ、あのMOMOを車輌メーカーがたった1輌で作ったりはしない。
僕は佃煮やなんだけど、その僕がなんで国土交通省に顔が効くんだ、と疑問に思って取材してきた人がいて、昨年の文藝春秋8月号に8ページの特集が掲載された。内田百閧フ顕彰会の会長はやっていても、実は文学は嫌いなもんで、文藝春秋は読んでいなかったから、その影響力も知らなかった。「無名人物国記」というテーマだったね。これを読んで豊橋の財界人が、「俺もLRTを頑張る」と言い出して、「足りなきゃお金は3分の1俺が出す」と言って、あちこち飛び回っていたそうだが、2月15日に私と会う前日、亡くなってしまった。
「RACDA」または「岡将男」で検索してみてください。おもしろいですよ。ついでにあなたの名前で検索してみたら、どこかの同姓同名人が何かやってるかもしれない。 |