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世界で活躍する同窓生からのメッセージ(敬称略)
名越 真    (昭和54年卒)  アメリカ

ハリウッドサイン/グリフィス天文台より望む
 1979年(昭和54年卒業)の名越 真です。大学卒業後は福岡を経由して1994年に渡米、ボストン9年、 2003年からロサンゼルス居住で現在に至ります。昨年在米25年を迎えました。

ロサンゼルスというとどんなイメージでしょうか?映画の都、抜けるように青い空、 ビーチと言ったところでしょうか?
他のアメリカの大都市と比べ日系米国人や多くの日本人が暮らしているイメージがあります。 ラテン系、アフリカ系、アジア系の人々の人口に占める割合が白人よりも多いのは東海岸と比べると顕著です。南カリフォルニアは温暖な気候のせいか、 あまりあくせくしないというイメージがあります。
片道6車線の高速道路
 日本の感覚ではいわゆるロサンゼルス市、ロサンゼルスカウンティ、オランジカウンティを含む広大な領域をひとまとめでロサンゼルスと呼ぶようですが、ロサンゼルス市自体東西南北に広がっています。ロサンゼルスダウンタウンからからディズニーランドのあるあたりまでで約50kmの距離がありロサンゼルスカウンティとオレンジカウンティを合わせると関東平野がすっぽり入ってしまうような感覚です。

公共交通システムが発達していないため車が不可欠です。かくいう私も自宅から職場まで片道30マイル(48km)を週5日自家用車で往復しています。この辺りでは高速道路の片道4車線は当たり前で、6-7車線の区間もあります。朝夕の混雑は車線数が多くても結構なもので、混雑する時間帯を避けて運転するようにしています。

 さて、日本からのアクセスの良いロサンゼルスは結構日本の方に知られているのでメジャーリーグの野球の話をします。
私が渡米した翌年、野茂がドジャースからデビューしセンセーションを巻き起こしました。 私がボストンにいた時も一年間だけボストンでプレーし彼自身2回目のノーヒットノーランを達成した事を覚えています。 その後イチロー、二人の松井、石井、松坂、上原、最近では、前田、大谷が大リーグでプレイしていますが、野茂がその先駆けでした。 野茂は日本人だけでなく日系米国人の間でも誇りだったようです。

ボストンレッドソックスは私がボストンにいる間は一度も優勝できませんでしたが2004年以降、松坂、上原がいるときに一回ずつ、 合計4回チャンピオンになりました。
ロサンゼルスの地元ドジャースもこの20年来優勝できませんでしたが昨年短縮したシーズンではありますが優勝しました。 今度はフルシーズンでのチャンピオンが期待されます。
大谷君のいるエンジェルスはなかなか勝てませんが、今シーズンは彼の打棒は好調のようで着実にホームランを増やしています。 投手としては好不調の波が大きいようで、今後の活躍がチームの命運を握っていると言っても過言ではないでしょう。

ドジャーススタジアム エンゼルススタジアム

 最後に昨年からのコロナウイルスによる混乱についてレポートしたいと思います。
昨年3月初旬、米国内で最初のコロナ患者が確認された後山火事のような勢いで広がっていきました。 カリフォルニアでも3月3週過ぎから州やロサンゼルス市がロックダウンの可能性を検討始めて間もなく ロックダウンが始まりました。私の勤務する病院では予定手術が全てストップし、すぐに満杯になると 予想されたICUベッドや呼吸器の確保に奔走していました。市中では御多分に洩れず、トイレットペーパーや洗剤、 飲料水、マスクの買い占めで長い行列ができ、5月初めにロックダウンが解除になるまで街中も人影まばら、 高速道路も渋滞がなく、ここ何十年かで空気が一番綺麗になったと言われています。

5月以降病院は普段の状態に戻りましたが、その頃から我々の同僚にも感染者が散見され不安な日々が続きました。 米国では第一波の後なかなか感染率、入院患者、死亡者数が下がらないまま夏を迎え、10月過ぎからまた、 急激に感染が増えてきました。大統領選挙も終盤に近づき不穏な空気のまま年末を迎えやっとワクチンが 認可され我々医療従事者が最初に接種することになりました。
いかに、マスク、ソーシャルディスタンスや手洗いの励行で感染率を減らせるとはいえ、 もしコロナに罹ってしまうと重症化、死亡の可能性があります。 コロナ患者と最前線で向き合う医療従事者にとってワクチンはこのロシアンルーレットから脱却し自分自身と 家族を守る唯一の希望であり迷う余地はありませんでした。

ちなみにロサンゼルスカウンティ単独で現在まで総感染者数1,167,000 死亡者数22,000を数えます。一月のピーク時には一日の入院者数8000人一日の死亡者数280人を記録しました。 ワクチン接種が進んで状況はかなり好転しています。今後は変異株の広がりとワクチンの接種の競争です。 家族全員ワクチンが終えコロナ以前の生活に戻れる希望の光が見えてきました。

日本は第一波の後感染をしばらく抑え込んでいたようですがこの3月以降ワクチン普及の前に変異株が先に広がり、 オリンピックがさらなる感染爆発の引き金になりそうで心配です。 皆様におかれましては、1日も早くワクチンが普及し以前の普通の生活が帰ってくることを祈願しております。

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