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世界で活躍する同窓生からのメッセージ(敬称略)
高原 晃太郎  (平成17年卒) シンガポール

シンガポール駐在記

【自己紹介】
 平成17年(2005年)卒の高原と申します。2010年から伊藤忠商事に入社し、昨年2014年の11月よりシンガポールに駐在をしております。
 入社してから丸5年、資源関連のビジネスを中心に会計・税務の仕事をしてきましたが、こちらでは食糧関連ビジネスの経理業務を行っており、新しい分野の取引に刺激を受けながら日々を過ごしています。

ホーカーセンターにてローカルフードを満喫

【高校での思い出】

 これは長くなるので一部割愛しますが、校風・先生方含め大好きでしたし、本当に楽しい3年間+1年を過ごせました。高校3年生の夏頃までは部活中心(バスケットボール部)の生活をし、引退後に必死でキャッチアップを試みましたが、めでたく補習科での+1年が確定しました。当初は華々しく大学生活を始めた元同級生の姿を見ると切なくなりましたが、浪人は浪人で生活は楽しく、新しい友人も出来ましたし、何より全面的にサポートして下さった先生方には感謝の気持ちで一杯です。1年の補習科生活を経て2006年に大学入学、2010年に現在の会社に入社しました。ちなみにですが、祖父(一中)、叔父、弟も同窓生で、今年の4月には甥も朝日高校へ入学しました。こちらも私には非常に嬉しいニュースです。


【シンガポールの生活 - 言語・歴史】

 シンガポールの公用語は英語と標準中国語(以下、中国語)に加え、マレー語とタミル語があります。国語はマレー語で、国家もマレー語による歌詞ですが、私がオフィスで勤める限り、英語と中国語しか聞いたことがありません。シンガポールの人口構成は約75%が中国系、13%がマレー系、8%がインド系であり、その歴史からも移民国家ですので標準語の選択には納得です。ビジネスで最も使われる英語についてですが、どこかで皆さんも聞いたことがあるかもしれません、『Singlish』と言われています。要は中国語やマレー語等の影響を受けて、独自の発音や文法体系を発展させたシンガポール独自の英語です。文法を重んじた英語教育を受けた私には最初は一切理解できませんでした。主語を省きがちですし、最後にやたらと『ラー』が付くことが多いです(オッケー?⇒オッケーラー?となります)。また、個々人の出身地(中国・マレー・インド・台湾等)によっても、発音が異なるので、余計にやっかいです。半年でようやく耳も慣れ始めました。

 歴史をかいつまんで紹介すると、イギリス東インド会社のラッフルズが当時の統治者から購入、貿易を開始し、マレー半島・中国南部・インドからは労働者、欧州からは貿易商人が集まりました。その後、第二次世界大戦時の日本の統治を経て、戦後にマレーシアと抱き合わせでイギリスから独立するも、マレーシアと政策が合わず、リー・クアンユーというリーダーの指導のもと、1965年8月にシンガポールとして独立。2015年は独立50周年ですが、リー氏は2015年の3月に亡くなり、こちらでは大きなニュースとなりました。


【シンガポールの生活 - 食事】

 言語と同様に多国家・多民族のローカルフードが楽しめます。ホーカーセンターという屋外の食堂に行けば、5シンガポールドル(450円弱くらい)で満足できます。チキンライス(鶏の出汁で炊いたご飯に蒸し鶏を乗せたもの)、バクテー(塊豚肉入りの漢方スープ)等が有名です。但し、味は好みが分かれると思います。シンガポールは年中暑く、最低気温24℃・最高気温30℃という状態が一年中続きます。気候との関係性は定かではないですが、辛いものが多いです。特に付け合せのチリソースは本当に辛く、こちらの人はどの料理にも大量にかけて美味しそうに食べますが、私は未だに馴染めません…。
特大チリクラブ。絶品です

【シンガポールの生活 - 観光】

 日本でも人気の観光都市です。東南アジアにありながらも、非常に先進的な景観を持ち、アクセス容易な観光資源も多く、何よりとても安全な国です。観光は勿論、私のような海外生活初心者でも非常に暮らし易い都市でもあります。お決まりのマーライオンやマリーナベイサンズ、英国情緒を残したラッフルズホテル、マリーナ湾沿いにそびえ立つビル群等は一見の価値があると思います。また、先述のローカルフードとは値段が何倍も違いますが、個人的にはチリクラブがお勧めです。エビチリのカニ版のようなものですが、大きな蟹を豪快にまるごと使った一皿は味も見た目もインパクトがあります。そのチリソースに揚げパンを付けて食べるのも、これまた非常に美味しいです。シンガポールにお立ち寄りの際には是非お試し下さい。
マリーナベイサンズ。カジノ・ショッピングも楽しめる複合施設です

【最後に】

 シンガポールでの生活も半年を迎えました。言語・食事・文化にも少しずつ慣れてきました。シンガポールはいわゆる天然資源も少なく、その分海外からヒト・モノ・カネを集めようと知恵を絞ってきた国である為、同じく島国である日本以上に豊富な様々な海外企業優遇法制・税制があります。その知識を習得しながら、中国語も勉強できる非常に貴重な機会だと思っています。東京の大学に入ったことも、現在の会社に入ったことも、シンガポールに駐在していることも、その全てが朝日高校に入ったからこそ開かれた道だと確信しています。これまでワールドリレーに寄稿された同窓生の方々に負けないよう、そして朝日高校同窓生の名に恥じないよう、楽しく一生懸命に過ごしたいと思っています。

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