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国内で活躍する同窓生(敬称略)
山下 弘(昭和40年卒) 大阪府富田林市在住

建築と写真の麗しき日々

呉さんの家

 写真を撮り始めたきっかけは今から50年前、附属中学の卒業祝いに1眼レフ、アサヒペンタックスを買ってもらったのが始めで、朝日高校在学のころは家族旅行に行ったときに風景をたくさん撮っていました。

 京都大学で建築の勉強をはじめてからは奈良や京都のお寺を見学に行っては写真に撮ってファイリングして参考資料をたくさん作りました。当時の写真はモノクロでしたので持ちがよく、今でも引き出しの中に残っています。

 大学院を修了してあこがれの坂倉建築研究所大阪事務所に入所してからは、自分で設計した建物の竣工写真を自分で撮ってきました。

 最初の作品「呉さんの家」では、建築写真家の多比良さんに撮影していただき、そのお手伝いをしました。これは新建築1973年7月号住宅特集で発表しましたが、このときは撮影中に花瓶の位置を私がかってに動かしたことが現像後に発覚し、叱られたことを今でもよく覚えています。

 建築写真の撮り方、写真へのこだわりというものを教わりました。後日私は自分でもカメラを持ち込んで撮影しました。カラーで撮りましたが今では退色して萌黄色だった絨毯が茶色に変色しています。

 以来35年間、坂倉建築研究所ひとすじで建築を創り、かたわらで撮影を続けてきました。建築の代表作は「大阪府立看護大学」「福井労働基準監督署」など。

大阪府立看護大

 「岐阜市文化センター」では私の撮影した写真が「新建築」で採り上げられました。最新作「高松クリスタルドーム」は「新建築」最新の1月号で発表していますのでぜひご覧ください。建設の様子や私の雄姿?は施工会社のホームページでどうぞ。私の目下の夢は撮りためた建築写真をまとめて出版することで、昔のネガやプリントをスキャンしてデジタル化を始めています。

福井労働基準監督署 岐阜市文化センター 高松クリスタルドーム

 建築写真ばかり撮っていた私ですが、本当のところは美しい女性の写真を撮りたかったのも間違いありません。朝日高校のころはかわいい同級生の女子の写真を撮りたかったのです。でも恥ずかしさが先に立って、撮影をさせて欲しいとお願いすること、そのことができなかったのでどうしようもありませんでした。「呉さんの家」では庶務の女性と呉さんのお子さんをモデルに撮影しましたが、きれいな娘のポートレートをもっとアップで撮りたかったのですが、これ以上近づいて撮ることはできませんでした。…懐かしい思い出です。

 そんなわけで私の写真には妻と娘は例外として、女性は画面の片隅にしか登場しませんでしたが、一昨年定年を迎えてから大異変が起こりました。きっかけは朝日高校近畿同期会に出席を始めて、「大阪のおばさん」こと一世さんと丸ちゃんに再会したことから始まりました。(ふたりのことは平成16年8月の「北から南から」をご覧ください) 。

 ふたりの町内には準ミス日本のピアニストが住んでいて、秋祭りの催しとして公民館で演奏会をするので撮影してほしいとのこと、初めて成尾亜矢子さんを撮影することになりました。会場は紅白の垂れ幕でせっかくの美女もだいなしの背景でしたが、レタッチソフトを使ってバックをきれいな教会のステンドグラスに入れ替えてあげたところ、すごく気に入ってくれたようでした。後日ホームページ用とチラシ用の写真撮影を依頼され、鶴見緑地の国際庭園で半日かけて撮影をしました。このときの写真が今は彼女のホームページを飾っていますのでそちらもご覧ください。チラシもできました。去年の12月の秋篠音楽堂でのリサイタルでも撮影しましたが、幸運にもこのときは応援に駆けつけてくれた2007年度のミス日本「空の日」島村実希さんを撮影する機会も得ることができました。島村さんはなんと母校京都大学の後輩だそうです。

成尾亜矢子さん 島村実希さん 矢野麻衣子さん 長井美恵子さん 倫子さん 小林美智子さん

 また一世さんのご主人からはヴォーカルの矢野麻衣子さんとピアノの長井美恵子さんを紹介していただき、ジャズライブを撮影することになりました。これが縁で後にお二人のポートレートを、私たちの事務所で保存再生設計した中之島中央公会堂で撮影することになりました。このときの写真もお二人のホームページを飾ることになりました。こうしてにわかに美女写真に囲まれる麗しき日々がやってきたのです。

 私の機材はデジタル一眼ですが、レンズは美女撮影用には、かねてから憧れのツァイスを中古ショップで買ってレンズアダプターを介して使っています。こうするとオートフォーカスがきかなくなるのでマニュアルで撮影しなければなりませんが、レンズのボケ味は折り紙つき。ポートレートは昔も今もボケが命ですから。

 でも老眼の進む私の眼には少々きつい。ピントはまつげの根元に合わせるのが基本ですが、ままなりません。これはできるだけたくさん撮ってそこから良く撮れているのをセレクトする方法でカバーしています。少しのピンボケならレタッチソフトで丁寧に補正すれば、時間はかかりますが綺麗になるし、中に思わぬいい写真が撮れるメリットがありますから。

 しかし、もっと大きな問題は手ぶれです。なにしろ美女の前へ出た緊張と装備の重さで、50枚くらい撮ったところで腕の筋肉はこちこちになり震えだしてきて手ぶれをおこしてしまうのです。これの克服には時間がかかりました。まずは美女なれしなくてはと、レースクイーン撮影会にも何度か行きましたがやはり慣れるはずもなく、今ではミニ三脚を使って体に押し付けて手ぶれ防止をしていますが、こうすると装備はさらに重くなるので大変です。とはいえやっとこの頃、自分で納得のいくポートレートが撮れるようになってきました。

 多少自信がついてきたこともあり、最近では身の周りの美女たちにお願いしてポートレートを撮らせてもらうまでになりました。カラオケ好きな私がいつもお世話になっているスナックの倫子さんは尾鷲の老舗旅館の美しいお嬢さんです。鶴見緑地の温室「咲くやこの花館」でアンセリウムをバックに撮りました。

 去年の秋の付属中学の同期会では、とうとう憧れの小林美智子さんたち女子を紅葉の有馬温泉で撮らせてもらうことに成功しました。このときは手作りのディフューザーを取り付けたストロボの電池が途中で弱くなり、発光したりしなかったりのハプニングでしたが、結果的にはいろんな光の写真が撮れて、思いかけずいい写真が撮れたこともあり、みんなに喜んでもらえました。
 思えば最初にカメラを持った時の念願がこの年になってやっとかなったというわけで…幸せいっぱいです。
 朝日高校同窓会に乾杯。


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