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● 北から南から ● | |
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鈴木 裕美子 (旧姓・舞台名 安原) (昭和58年卒) 岡山県岡山市在住 | |||||||||
皆さんはかつて朝日高校にコーラス部(現在のものとは違うと思います)が存在したのをご存知でしょうか。 大変短い歴史を持つ部です。私は所属していました。同好会から正式に部に昇格したのが私の入学したS55年で,部員減少のため休部したのがたぶん卒業した翌年S59年のはずです。 歴代の部員は私の2年上の先輩から1つ下の後輩までとみんな面識のあるとってもアットホームな部です。一方,3年で音楽の授業を履修しましたが,生徒は3名でしたので,このことからも音楽って珍しいんだろうなと思います。3年次の音楽の授業が行われたのも何年かぶりと中山善弘先生はおっしゃっていました。(大変ご無理を言いました。)
3年間の研修を終え,岡山に帰ってきました。歌で食べていけるわけもなく,なんとなく教員免許を取り教職に就きました。そして岡山を拠点とする中国二期会に移籍しました。東京ではその他大勢にしかならない実力ですが,歌人口の比較的少ない地方ではちょっとだけチャンスも巡ってきます。 バブル景気も真っ盛りのころは岡山でもグランドオペラが何度か上演されました。 岡山シンフォニーホールの、こけらおとし公演「ワカヒメ」(女房役・92年)や倉敷芸文館1周年記念公演「魔笛」(夜の女王役・94年)などに参加させていただきました。
皆さんはオペラをご覧になったことがあるでしょうか。 東京や大阪など大都市ではいろいろな出し物の上演回数も多く,趣味にされている方も多いと思います。 私が学んだ研修所の母体である二期会は東京を拠点とし,全国に2000人を超える会員を抱える,日本一の声楽家の団体です。すばらしい大きな公演を年に何回も上演します。 総合芸術と呼ばれるオペラは独唱あり,合唱あり,管弦楽あり,バレエあり,おまけに舞台装置までついています。1つの舞台にかかる人数は数百人に及ぶものもあります。でも,クラシックと聞くと硬いイメージがある方もいらっしゃるでしょう。音楽的には硬そうですがお話の内容はテレビの恋愛ドラマやサスペンスドラマと,さほど変わらないものも多いと思います。 1度観るとはまります。私は自分でやっちゃったわけですから,もちろんはまりました。
今は多様な時代です。様々なメディアから情報があふれ,多種多様な趣味がもたれる時代です。そのような社会背景を反映してか,あるいは不景気のためか,地方ではなかなかオペラが上演され辛くなって来ました。(海外からの引越し公演は別??)資金繰りが大変になってきたのです。 でも私も私の仲間たちもオペラは大好きです。音楽がないとだめなのです。 広く受け入れられるために試行錯誤を重ねています。どうもオペラは,いえ,クラシックは敷居が高いといわれる方,ちょっとだけ覗いてください。 今,巷では,気軽な,肩を張らないクラシックが増えています。(いきなり3時間のオペラ,1時間の交響曲は大変ですが・・・)クラシックの魅力に取り付かれるかもしれません。 最後に宣伝です。私の所属する中国二期会が「親子で楽しむクラシック」と称してオペラを上演します。 残念ながら私の出演した岡山公演は終わったのですが,12月2日(金)3日(土)に福山公演(リーデンローズ小ホール)があります。 クリスマスコンサートと「アマールと3人の王様」というクリスマスにちなんだお話のオペラです。 50分程度の短い短いオペラですが,前述のオペラの要素,独唱,合唱,バレエ,舞台装置すべてあります。オペラの入門にはぴったりです。 私の稚拙な文章を読んでくださり,ありがとうございました。興味をもたれた方はぜひご覧くださいね。 |