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国内で活躍する同窓生(敬称略)
長汐 晃輔(平成5年卒) 神奈川県相模原市在住

宇 宙 実 験

 1992年に毛利さんがスペースシャトル内で材料実験を行ったのが、高校3年生のときでした。野球以外に興味がなかった自分に久しぶりの驚きがありました。というのも宇宙やロケット等に興味があったわけではなく(今でも?)、宇宙環境という微小重力環境を利用して新しい材料開発を考えているということが自分の関心でした。そこで、材料系の学科に進んで,今現在,宇宙関係で研究をしています。
5年も前になりますが、2001年に行った微小重力実験を紹介したいと思います.

 宇宙実験のためには、かなり多くの基礎実験を地上で行う必要があります。どのようにして地上で微小重力環境を作るかが問題となります。
 身近な例ですと、遊園地にあるフリーフォールがわかりやすいと思います。落下中、“ふわっ”と浮く感覚があると思います。物体が重力のみの力を受けて運動する場合、その物体の内部は無重力状態になります。すなわち、この原理で地球の重力から逃れたことになります。
 実験では、20秒程度の微小重力の時間が必要となりますので、飛行機で10000m程度上空に行き、飛行機ごと!落下させます。放物線に沿うように飛行機を落下させるのでパラボリックフライトと呼んでいます。そのときの飛行機の写真と機内の実験装置の写真を載せておきます。もし興味があればダイヤモンドエアサービス社のHPを参照ください。今簡易実験を募集しており、 30万円程度で微小重力を誰でも体験できます。
http://www.das.co.jp/new_html/index-flash.html

名古屋・小牧空港内での
パラボリックフライト専用飛行機

 微小重力環境下で半導体材料の研究をするため、自分もこのパラボリックフライト実験に参加しましたが....酔いました(笑)。ジェットコースターさえ嫌いな自分では無理でした。楽しむどころか、20秒続くフリーフォールに耐えたという感じです。それを1フライトで10回程度繰り返すので、最後の方は実験なんて、もうどうなってもいい(今だから言えますが...)状態でした。
 1992年当時は、研究者が宇宙実験を企画し、毛利さんのような宇宙飛行士が宇宙実験を行うという流れでしたが、最近、毛利さんは、“研究者自身が宇宙空間に出て行って研究をすすめるべきだ”との考えを示しています。自分は無理そうです(笑)。
今現在、スペースシャトルの事故等でなかなか宇宙ステーションが完成しない現状が続いていますが、長時間の微小重力環境を利用した実験が沢山計画されています。

機内での実験の様子

 最後に、高校生向けの宇宙関連のプログラムも沢山企画されていますので、是非朝日高校の生徒さんも参加していただけたらと思います。
 特にお勧めは、“君が作る宇宙ミッション”です。実際に現場で研究を行っている若手の研究者のサポートを得て、日本全国から集まった高校生がチームを組んで宇宙ミッションを作りあげるというプログラム(無料です)を夏休み期間中に企画しています。
今年度の募集はまだですが、4月ごろには発表されるのではないでしょうか...


(昨年度の宇宙ミッション参加要項のページ)
http://edu.jaxa.jp/education/participation/mission.html


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