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沢原 一志 (昭和40年卒)  成羽町美術館副館長に就任

                        成羽町美術館のこと


昭和40年卒業の沢原です。

在学中は絵画クラブと剣道部に所属しましたが、どちらも真面目で熱心な部員には程遠い存在で、籍を置いたことがあるというくらいのものでした。

ただ後年、現在の天満屋美術画廊に勤務するようになって、当時の坂手得二先生の個展をたびたびお世話させていただいた時は懐かしい想いでした。
それにしても坂手先生は、私が学生当時と殆どお変わりなく本当にお元気そのものですね。

私は大学卒業後すぐに天満屋に入社し、現在岡山本店の美術部で全店の美術画廊の企画や企画品の制作の仕事に携わっています。永年美術の仕事を経験し、どちらかというと美術の専門職と言っていいかと思います。

その私に今春、県北の成羽町美術館から副館長をと声を掛けていただき、現在週に一日のペースで天満屋美術部の仕事と兼務させていただいております。

ベンガラの町吹屋
成羽町美術館は、郷土が誇る洋画家児島虎次郎を顕彰する美術館として、児島の絵画と彼がエジプトなどで収集したオリエント美術、それに地元成羽から採集された世界的にも有名な化石群から構成されています。

しかし何よりもユニークで興味深いのは、現在世界で活躍している日本の代表的建築家であり、今秋文化功労者を受賞した安藤忠雄氏が建築設計した美術館であることです。
御殿跡地の石垣を上手に取り込んだ立地に、背景となっている雄大な山の木々が、春は桜色に秋は紅葉し、それが建物前面の「流水の庭」に映える美しさは例えようもありません。

バブル崩壊後の不景気の中で、全国の美術館はどこも入館者の減少に頭を悩ませています。
中にはその存立を問われる所もあるように聞いています。
成羽町美術館が地域の方々から愛し親しまれて、より多くの方に来館いただけるようスタッフの人々と一緒に切磋琢磨してゆくつもりです。
ベンガラで財をなした広兼邸

また成羽には美術館から車で30〜40分のところにベンガラの町吹屋があります。
江戸時代から近代までベンガラで栄え、一時は3000人もの多くの人が暮らした町並みは今でも整然とした美しい当時の姿をそのままとどめ、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

近くにはベンガラで財をなした広兼邸が石垣の上に雄大な姿を見せて来訪者の目を楽しませてくれます。
都会人が今や失っている豊かな自然と、その地に育まれている暖かく素朴な人情に触れてみては如何でしょう。
是非一度成羽町美術館と吹屋に足を伸ばしていただければと思います。
 
 




成羽町美術館のパンフレットのページは こちらから

成羽町美術館のホームーページへは
  http://www.town.nariwa.okayama.jp/bijyutukann/index.htm

 
岡山朝日高校同窓会公式Webサイト