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岡山朝日高等学校の生い立ち、戦前編 寫眞で語る一四○年
朝 日 高 校 初 の 書 籍 刊 行
『 岡山朝日高等学校の生い立ち、戦前篇 』 ● 母校創立130周年記念(平成16年) ●
岡山朝日高等学校が、創立130周年を記念して、統合されて朝日高校となった岡山中学・岡山一中と岡山二女との、過ぎし日々を語る『岡山朝日高等学校の生い立ち、戦前篇』を、創立記念式典の日に上梓した。

これは、朝日高校の歴史に関するはじめての書物であるばかりでなく、創立130年にしてはじめて発行された書物でもあり、快挙といわなくてはならない。

歴史に関する書籍ではあるが、「校史」とは全く別のものとして執筆され、二つの中等学校の過去を借りて教員室と生徒という二つの視線で戦前の中等学校の流れを物語ろうと試みた「読み物」であると位置づけることができよう。

その意味で、高校では通常作られることのない類の著作であり、失われた過去を紙上で蘇らせようとした著者の大胆ともいえる挑戦に、惜しみない賛辞を送りたい。


執筆者 後神俊文  発行者 岡山朝日高等学校
岡山朝日高等学校の生い立ち、戦前篇  
学校で発刊された書籍ではありますが、同窓会としても会員向けに500冊を確保いたしました。
同窓生向け直接頒布価格 一冊 1,500円 (校史編纂協力金を含む) 申込先 : 同窓会事務局
遠隔地の会員は郵便振替 一冊 1,860円(1,500円+送料360円)
  郵便振替口座 「岡山朝日高校同窓会校史」
            01350-6-83331
申込先 : 同窓会事務局
頒布冊数に限りがありますので、振込前に必ず事務局に予約確認をしてください。   


『 岡山朝日高等学校の生い立ち、戦前篇 』の上梓に寄せて
執筆者 後神 俊文
 校史の編纂は120周年の記念事業の一つとして始まったが、何しろはじめてのことであり、しかも旧制中学・高等女学校が消えてからでも、すでに50余年を経ているということで、校史の完成には、まだ少々時間が必要である。

 しかし校史は、たとえ完成しても、史実の記録に多くのページをさき、史資料の集成という性格を持たさざるをえない。つまり、できても読むためのものではなく、調べるための書物、朝日高校の過去に関する百科事典ということになりそうである。それでは生徒に学校の過去を教えるための読み物とはならないし、卒業生にとっては自分たちが受けた教育を再確認するための本ともならない。

 そこで筆者は、130周年に合わせて、朝日高校の前身にあたる岡山中学・岡山一中と岡山二女で学んだ生徒の姿を、現在までに検証できた史実にもとづいて再現しようと考えた。主役はそれぞれの時の生徒である。彼らがただの凝固した(ソリッド)モデルとしてではなく、紙上で生きて動いてくれなければ、筆者の意図は実現したとはいえない。実現できているかどうか、批評を聞きたいものである。

 読者の厳しい批評は次の仕事のために大歓迎だが、どのような批評をうけようと、冒頭に紹介されているように、類書はまず無かろうと自負している。叙述にあたっては、教師の目線と生徒の目線から史実を照らしだすことにつとめた。類書がないとは、このように複眼で中等学校の過去を洗いだそうとした本を発行する学校が、他に存在するとはとうてい考えられないからである。この本には、学校の体面上困ることがいくらでも書かれている。生徒の目をとおして。

 心配なことがひとつある。最初は、朝日高校の生徒を読者に想定して書き始めたのだが、ほとんどの卒業生にとっても、戦前の校史の全体像は描けていないと考えて、卒業生の方にも読んでもらえるようにと方向転換し、最後は、岡山県の旧制中等学校の教育の歴史に挑んでみることにした。その変化の過程が未消化な形で残り、多少読みづらいという印象をあたえることになったかも知れない。重ねて言うが、諸賢の批評をお待ちしている。
後神俊文 先生  昭和27年朝日高卒  朝日高在職期間 昭和46年〜昭和62年 社会科

【解説】

 岡山朝日高等学校は、この秋(H16年11月)、創立130周年の式典を行った。淵源は岡山藩の学校であり、創立は江戸時代の1666(寛文6)年、300年を遥かにこえる歴史を有する学校ということになる。
 藩の学校では、1872(明治5)年に大改革が行われ、外国語を教える学校(普通学校)となったが、文部省は1872年に「学制」を発布し、直後、全国に府県立の学校の廃止を命じた。そこで厳密に言えば、現在の府県立の高等学校には、系譜の上で、1872年を越えてさかのぼれる学校は存在しないということになる。
 岡山県では、廃止しなければならない学校を、文部省の意向を無視して存続させようとして、文部省の怒りを買い、学校は私立の学校(遺芳館)となったが、1874年に県が新たにつくった温知学校に、下級生が吸収された。したがって生徒からみれば、学校は継続したといえよう。このような経緯から、文部省から、設立の時期を問われれば、温知学校の設立の年を答えねばならず、1874年を開校の年とした。ということで、今年が創立130年にあたる。それでも、現存する府県立の高等学校にあっては、屈指の歴史を持つ学校であることに変わりはない。
 朝日高校では、これまで一度も校史が作られたことがなく、そればかりでなく、名簿や逐次刊行物は作られたことはあっても、一度も書籍と主張できる出版物が作られたことはない。1994年、120周年の記念事業のひとつとして、校史の編纂がはじまった。しかし、旧制中学・高等女学校がなくなってからでも、すでに50余年を経ており、朝日高校以前の再現は相当に困難となっている。校史の完成には、まだ少々時間が必要である。
 それとは別に、130周年を記念して、統合されて朝日高校となった岡山中学・岡山一中と、岡山二女との、過ぎし日々を語る『岡山朝日高等学校の生い立ち、戦前篇』が、記念式典の日付をもって上梓された。朝日高校の歴史に関するはじめての書物であるばかりでなく、130年にしてはじめて発行された書物でもある。出版物が学校の文化水準を評価する物差しであるとすれば、朝日高校はここでようやく他の高校に比肩できるようになったと言えよう。



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